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第 51回  Mouseの複数形は?

 Mouseの複数形はmiceに決まってるじゃないか、ですよね。動物の「ねずみ」であればこれで全く問題はありません。が、パソコンの「マウス」の場合はどうでしょう。先日、あるアメリカ人が箱一杯のマウスを部屋に持ってきました。いわく、こんなときはmouseの複数形はmiceかね、それとも、mousesかね、と聞いてました。どちらだと思いますか。うーん、迷いますね。

 前回のWalkman(和製英語)の場合とちがって、mouseはもともと英語にある語です。したがって、Walkmanの複数形とは少しニュアンスが異なります。たとえパソコンの補助機器としての「マウス」でも、その複数形はmiceを用いるべきだと主張する英語母語話者もいます。逆に、この場合の複数形はmiceはおかしいと言う人もいます。が、大方は 'mouses' ではないかという人が多いようです。ただ,'mouses'という英単語が存在しないので、面食らう英米人も多いのも事実です。次のような文を書いてくれたアメリカ人がいました。

'You should take a couple of spare mouses if you go to New Guinea.'
(予備のマウスを2つほど持っていくといいですよ、ニューギニアに行くのなら。)

 ハイテクの発達とともに、英語も新しい使い方が出てくるんでしょうね。現実に'mouse'を複数もっている人が今後普通に'mouses'を使うようになるのか、あるいは、かたくなに 'mice'を用いるのかは、非常に興味のあるところです。日本語では一般に単数・複数の区別に気を使わなくていいので助かります。「数」はまさに異文化です。




御園和夫

関東学院大学名誉教授、日本実践英語音声学会顧問。英語学、英語音声学、英語教授法専攻。特に英語の音声教育に力を注いでいる。英国レディング大学、米国UCLA、オーストラリア、クイーンズランド大学などで研修・留学。言語学博士。
長年にわたりテレビ・ラジオで活躍し、「百万人の英語」や「旺文社大学受験ラジオ講座」など、数々の英語番組を担当。著書に、『コミュニケーション主体の英語音声学』(和広出版)、『英語発音指導マニュアル』(CD付)編集主幹、北星堂、『聴順直脳トレーニング』(CD付)IBC出版、『耳から楽しむ英語ジョーク:聴くユーモア』(CD付)旺文社、『成功する英語表現講座』(南雲堂)、『場面別英会話』(旺文社)、他多数。

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