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異文化英語

第176回 お墓はgrave / tomb どっち?

 和英辞書で「墓」を引くと、grave [グレイヴ], tomb [テウーム], sepulcher [パルカ]

 などが表示されます。原義からみると、graveは「掘ったところ」、つまり、もともとは「墓穴」ですが、広義には「墓所」で、この意味ではtombより一般的です。「墓参する」はvisit a graveです。また、「それは死ぬまでお話しません」はI’ll take it to my grave.です。文字通り、墓まで持っていくわけです。

 これに対し、「墓の盛り土」を原義とするのがtombで、「(墓石のついた)墓、墓石、墓標(tombstone)」、あるいは、「地下の納骨堂」を意味します。「一家の墓」はthe family tombですし、「あの世に」ならbeyond the tombです。

 もう一つ、sepulcherですが、「埋める」が語源で、一般的には「墓」を意味しますが、特に、「岩に掘られた墓、石やレンガ造りの墓」、「聖(墳)墓」を指します。その他、「墓地」はgraveyard、「共同墓地」はcemetaryです。

 外国の墓地はかなり広いものがあります。いつでしたか、フランス滞在中、作家のモーパッサン(Maupassant: 1850-1893)の墓が近くにあると聞いて、探しに行ったことがあります。その墓地がそれはそれは広いんです。いくつもの区画があって、かなり探したのですが、なかなか見つけられずにいたとき、墓地の草取りをしていた一人のおじいさんに出会いました。英語は通じませんでしたが、「モーパッサン?」(?)と上昇調で尋ねたところ、ある方角を指差してくれたので、そちらへ向かいました。何回かこれをボチボチ繰り返し1時間以上かかってやってモーパッサンの墓を見つけました。よく覚えてはいませんが、たたみ1枚かもう少し大き目の区画でした。墓石が立っているわけではなく、地面に置かれた平らな石板に文字が刻まれていました。

 墓石に水をかけてお参りするという習慣は西欧では見たことがありません。そっと花束を置いていく光景は皆さんも映画やテレビでみたことがおありでしょう。文化が違っても、墓参りという習慣は西欧でもあるようです。そういえば、1854年に日本に開国を求めて神奈川県横須賀市の浦賀でやってきたアメリカのペリー提督(Mathew Calbraith Perry 1794-1858)の墓が沖縄那覇市の海の近くにあるのをご存知ですか。あの船は当時那覇に寄港しているんです。今度、沖縄に行ったら訪ねてみては。

 くどき文句に「僕と一緒のお墓に入ってくれませんか」なんて言うのがあるとか。さむーっ!という感じですが、これにシビレルー、と言う女性もいるかも、100人中一人は。

[ワンポイント英語表現]
Would you go to the grave with me?(僕と一緒のお墓に入ってくれませんか。)



御園和夫先生

Profile
御園和夫

関東学院大学名誉教授、日本実践英語音声学会顧問。英語学、英語音声学、英語教授法専攻。特に英語の音声教育に力を注いでいる。英国レディング大学、米国UCLA、オーストラリア、クイーンズランド大学などで研修・留学。
長年にわたりテレビ・ラジオで活躍し、「百万人の英語」や「旺文社大学受験ラジオ講座」など、数々の英語番組を担当。
著書に、『コミュニケーション主体の英語音声学』(和広出版)、『耳から楽しむ英語ジョーク:聴くユーモア』(CD付)旺文社、『成功する英語表現講座』(南雲堂)、『場面別英会話』(旺文社)、他多数

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