第175回 |
レフリー、アンパイアー、ジャッジはどう違うの?
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いわゆる「審判員」ですが、これらはどう違うのかお分かりですか。そう言われると、ちょっと・・・と考えちゃいますよね。まず、レフリー(referee)ですが、これは主にスポーツの審判員を指し、発音は後ろの「リー」の部分を強めに言います。Ref(レフ)と省略されることがあります。アメリカンフットボール、バスケットボール、ビリヤード、ボクシング、ホッケー、ラグビー、レスリング、サッカーなどの審判員です。スポーツ以外では、「身元保証人」という意味があります。I
asked my uncle to be a referee.(私は叔父に身元保証人を頼んだ。)のように使います。
アンパイア−(umpire)はもともとはフランス語で「裁定者、対等でない人」というのが語源です。Umpと略されることがあります。バトミントン,野球、クリケット、テニス、卓球、バレーボールなどですが、普通、試合場で審判員のいる位置が決めらている競技に用いられます。常に動いている場合は「レフリー」が普通です。アメリカンフットボールのように、アンパイア−とレフリーの両方がいる場合は、レフリーは試合(game)に責任を持ち、アンパイア−は、反則がないかなど、選手を統括します。ホッケーなどでは、どちらの用語も用いられます。スポーツ以外では、論争、紛争などの「仲裁者、裁定人」という意味でも使われます。
ジャッジ(judge)は、本来は、「裁判官、判事」です。語源はラテン語で「正しいことを言う人」が原義です。その他、権威のある意見を持つ「鑑定家、判断を下す者」とか、あるいは、競技で「審判員」の意味でも用いられます。たとえば、テニスでボールがコート内に入っていたのか、出ていたのかを判定する線審(line
judge)などです。文化が違っても審判は公平に願いたいですね。やっぱり、あのタッチアップはOKでしょう!?
[ワンポイント英語表現]
We booed the biased referee.(偏った判定をするレフェリーをやじった。)

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御園和夫
関東学院大学名誉教授、日本実践英語音声学会顧問。英語学、英語音声学、英語教授法専攻。特に英語の音声教育に力を注いでいる。英国レディング大学、米国UCLA、オーストラリア、クイーンズランド大学などで研修・留学。
長年にわたりテレビ・ラジオで活躍し、「百万人の英語」や「旺文社大学受験ラジオ講座」など、数々の英語番組を担当。
著書に、『コミュニケーション主体の英語音声学』(和広出版)、『耳から楽しむ英語ジョーク:聴くユーモア』(CD付)旺文社、『成功する英語表現講座』(南雲堂)、『場面別英会話』(旺文社)、他多数
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