英語を学ぶ、覚える、モノにする

100万人の英語

今週のおすすめページ サイトマップ

メルマガ購読

広告掲載について


HOME > World Englishes! > 第7回 モロッコ:メルズーカ編

World Englishes!

第7回 モロッコ : メルズーカ編


photo 世界の共通語は英語である。もうこれはすでに自明の理であり、世界で一番話されている言語が中国語だとしても、世界の共通語は英語であることに変りない。

 しかし、だからといって世界のどこでも英語が通じると思ってはいけない。むしろ多くの国では英語はまだマイナーな言語でもある。ただ世界のほかの言語に比べて、通じる可能性が著しく高いという程度のポジションだ。アメリカ人やイギリス人が海外に行って英語が通じないと、とたんに嫌な顔をする光景をたくさん見てきたが、彼らも少々他国の言語を習う謙虚さを身につけたほうがいいと思う。

 モロッコでは英語がまったくと言っていいほど通じない。本当に気持ちがいいくらい通じはしない。砂丘に行くために、映画「アラビアのロレンス」のロケ地になった砂漠の入り口ワルザザードから大砂丘が広がるメルズーカまで車をチャーターした。車の予約をした旅行代理店の人は英語を結構話せたので安心して予約をしたのだが、車の運転手は英語がまったく話せなかった。「ストップ」や「ティー」など簡単な単語さえ通じない。そして、車を一人でチャーターしたので、車内には男二人きり。一泊二日の旅程中、車内では下記のようなやり取りが何度も繰り広げられた。

 「・・・・・・・」僕。
 「・・・・・・・」髭面のモロッコ人男性。

 まったくもって瞑想的な空間だ。お互いまったく無言で、むなしくモロッコ民族音楽がカーラジオから流れている。もちろん、出会った当初は会話を試みたが、身振り手振りでも意思疎通は難しく、髭面のおっさん相手にそれほど積極的なコミュニケーションを図るモチベーションも高くはない。

photo そんな虚しいやり取りを繰り広げながら、ようやく大砂丘のあるメルズーカまでたどり着いた。そこからラクダに乗って3時間ほどにある砂漠の遊牧民ベルベル人が作ったテントで一泊する予定だった。ラクダの隊列はすべて外国人で、フランス人の中年カップル、オーストラリア人の女性二人組、イギリス人カップル、それに僕の7人だった。砂漠の真ん中でお互いのことを話したが、イギリス人カップルはじつは南青山在住の弁護士カップルで、日本語が堪能なことが判明した。さらにオーストラリア人女性の一人は母親が日本人で、彼女も日本語が話せるという。

 壮大なパノラマが繰り広げられるモロッコの大砂丘の共通言語が日本語であるという衝撃的な事実が判明した瞬間だ。挙句の果てには、ラクダを先導しているベルベル人の男性は「おい、日本人。ラクダから落ちるなよ」と親切に日本語で注意してくれる。彼は日本人観光客相手に日本語を学んだらしく、本当にぺらぺらだった。(どうやら彼は旅行者から日本語の大事な概念である「敬語」については一切学ばなかったらしい)

 英語が世界でどこでも通じるとは大きな間違いだ。思ってもみないところで、世界のマイナー言語である日本語のほうが通じることもある。日本語もまんざら捨ててものではないと思った砂漠の日々だった。

 


プロフィール

松岡 祐紀(まつおか・ゆうき)

世界を旅する写真家。2006年のノーベル平和賞受賞者であるムハマド・ユヌス氏に共鳴し、ソーシャルビジネスを企業理念とした株式会社ワンズワードを立ち上げる。現在、オンライン英会話スクール「ワンズワードオンライン」を運営するとともに商業カメラマンとしても活躍中。

個人HP: http://yu-kimatsuoka.com/
個人ブログ: http://yu-kimatsuoka.cocolog-nifty.com/onesword/


本気で英語をマスターしたいなら、ワンズワードオンライン。

リストページへ ページトップへ


Magazine(連載記事)

御園和夫のおもてなし英語
[週刊!]実践英語のツボ
今週のことわざクイズ
World Englishes!
グローバル企業と英語
今週のググる♪
イベント・セミナー情報

英語学習のヒントを探れ

CASECガイド
英語学習ガイド

英検ガイド・英検対策

英検ガイド
英検合格体験記

Archive(アーカイブ)

御園和夫の会話に役立つ英単語
御園和夫の英語面白楽習
英語とアスリート達
英語で作ろう!本格和食
にっぽん解体新書[投稿]
ひと言ビジネス英会話
御園和夫の異文化英語