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World Englishes!

第5回 スペイン編


photo 人気のある訛りが存在する一方、あまり人気のない訛りというのも存在する。エディンバラの語学学校に通っているとき、バスク地方出身のスペイン人の女の子がスペイン語でフランス人に話しかけている場面に出くわした。

 「おっ、あのフランス人はスペイン語も話せるのか」と感心したのだが、なぜか僕も彼女が言っていることが数秒遅れで理解できた。「おかしいな」と思ったのだが、そこではたと気が付いた。彼女は英語で話しているという衝撃的な事実に。

 完璧なスペイン語のイントネーションで英語を話しているので、すっかりスペイン語だと勘違いをしたのだが、彼女が使っている単語は紛れもなく英語のそれであり、相手のフランス人もスペイン語ができるわけではなかった。

 スペイン人に「Where are you from?(出身はどこですか?)」と聞くと、かなりの高確率で「カタルーニャ」や「バスク」などという答えが返ってくる。フランコ政権下で特にひどい目に遭った彼らは、めったなことでは「スペイン」などと答えはしない。スペインのサッカーリーグであるリーガ・エスパニョーラは世界一のリーグと名高いが過去スペインがワールドカップで優勝したことは一度もない。その理由の一つに挙げられているのが、団結力のなさだ。特にバスク地方出身者の祖国愛は尋常ではなく、国際化が進むサッカー界では異例のバスク地方出身者のみしか所属できないアスレティック・ビルバオという孤高の純血主義サッカーチームすら擁している。

 自国(カタルーニャ、バスク)の忠誠度と英語の訛りはなぜか比例するらしく、スペイン人でも両地方の出身者は特に訛りが強い印象がある。もしかしたら、ほかの言語を学ぶということすら祖国への冒とくだと思っているのかもしれない。だったらそもそもなぜ留学なんてしているのか疑問だが、色々と大人の事情があるのだろう。

 友人のツテでホセというスペイン人のアパートに滞在させてもらったことがある。マドリッドの中心街に位置する彼のアパートはとても便利でありがたかった。彼はイギリスに留学していたこともあるのだが、僕たちに対しては一切英語を使わなかった。一緒に泊まったスペイン語で出来るサイモンの話だと、「プライド」のせいだと言っていた。中途半端な英語を話すくらいならば、いっそのこと話さないほうがマシということらしい。

 フランスやイタリアでも彼と似た考えの持ち主に遭遇したことがある。それも自国と自国の言葉への愛があってのことだろうが、非常に不憫に感じる。せっかく英語を習ったのだから英語で会話すればいいのにと思うが、彼らには彼らの厳格なルールがあり、そんな軽い気持ちで「異国の言葉」を話さないのだろう。ただ国民全員が漠然と「英語は話せないといけない」という強迫観念に駆られているどこかの国よりは、よっぽど潔い態度ではないだろうか。

 


プロフィール

松岡 祐紀(まつおか・ゆうき)

世界を旅する写真家。2006年のノーベル平和賞受賞者であるムハマド・ユヌス氏に共鳴し、ソーシャルビジネスを企業理念とした株式会社ワンズワードを立ち上げる。現在、オンライン英会話スクール「ワンズワードオンライン」を運営するとともに商業カメラマンとしても活躍中。

個人HP: http://yu-kimatsuoka.com/
個人ブログ: http://yu-kimatsuoka.cocolog-nifty.com/onesword/


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