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World Englishes!

第2回 イギリス : イングランド編


イラスト スコットランドの首都エディンバラでの留学生活を終えて、次の目的地としてニューヨークを選んだ。写真を撮るならば、世界の首都ニューヨークに行くべきだと短絡的に思ったからだった。

 ニューヨークでは広告写真家KANさんのスタジオに居候させてもらい、アシスタントまがいのことを経験した。そんなある日、いつものようにスタジオに布団を敷きながらラジオに耳を傾けていると、聞き慣れたバンドが紹介されていた。

 「次のバンドはオアシス!」とDJがバンド名を告知し、次に流れたのは悪名高きギャラガー兄弟の口喧嘩を録音したものだった。その訛りのひどさと言ったらなかった。英国マンチェスター出身で労働者階級出身の彼らの英語は多くのアメリカ人にとっては意味不明なものだろう。

 そして、確信犯的にDJは次のように言った。「お聞きのように彼らは英語を話せないが、歌うことはできる!」と同時に彼らの曲が流れた。さすがは世界の首都と言われるニューヨークのDJだけあってうまいこと言うなと思った。

 日本でも地方によって訛りがあるようにイングランドも地方色による訛りは強く、それに加えて、階級による訛りも加味されるので、バラエティ豊かな訛りが存在している。

 ロンドンではオールドストリートという駅の近くに住んでいたのだが、近所で毎週日曜日に開催される「ブリックレーンマーケット」に行くのが楽しみだった。スプーンやら使い古された食器などがどうどうと並べられるガラクタ市なのだが、ロンドンの下町と言った風情でとても楽しい。明らかな盗品も散見されるが、みんな見て見ぬ振りだ。

 大声でおじさんたちが訛りの強い英語で「Sorted out, sorted out!」(意訳すると「持ってけ泥棒!」といったところか)叫びながらガタラクを売る姿は一見に値する。典型的なコックニー(ロンドンの労働者階級の英語)なので、意思疎通はなかなか難しいが、話すと面白い人たちが多い。

 毎週のように行っていたので、ブリックレーンマーケット近くに店を持つ黒人店主と仲良くなって行く度に話すようになった。ある日、友達となった日本人ヘアスタイリストのゴウくんと一緒に連れ立って彼の店に遊びに行った。ゴウくんはまだロンドンに来て一年足らずだったので、当時すでに3年以上英国に住んでいた僕のほうが先輩だった。

 その黒人店主と仲良く話す僕の姿を見て、彼は少なからずショックを受けたらしい。彼にとってみれば生粋のロンドン子の英語はまだ未知の世界で、そのスピードと訛りに全くついていけなかったらしい。

 しかし、あれから10年以上経ち、ずっとロンドンに住み続けたゴウくんはヘアスタイルリストとして大成功し、ヴォーグやエルなどの一流ファッション雑誌の仕事をするようになった。昨年、彼に会いに久しぶりにロンドンに行ったのだが、今では会話の節々に「Wicked!(すごい!)」を連発する立派なロンドン子に変貌を遂げていた。

 日本人英語でもなく正統なクイーンズイングリッシュでもない彼の英語は、よりコックニーに近いが、何とも言えない異国情緒がある。まさに「World Englishes!」だなと思った。

 


プロフィール

松岡 祐紀(まつおか・ゆうき)

世界を旅する写真家。2006年のノーベル平和賞受賞者であるムハマド・ユヌス氏に共鳴し、ソーシャルビジネスを企業理念とした株式会社ワンズワードを立ち上げる。現在、オンライン英会話スクール「ワンズワードオンライン」を運営するとともに商業カメラマンとしても活躍中。

個人HP: http://yu-kimatsuoka.com/
個人ブログ: http://yu-kimatsuoka.cocolog-nifty.com/onesword/


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