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HOME > 英語とアスリート達 > vol.34 松野政宏

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Athletes and English 英語とアスリート達
山田幸代
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vol.34 夢を持って走り続けたい

甲子園を目指して必死で野球に打ち込みながらも、同時に痛感せざるを得なかった、「野球は自分の能力には合っていないのではないか」という想い。そんなとき松野は、体育大学進学に備えて通っていたスポーツクラブで、フライングディスクを使ったアルティメットという競技の存在を知る。スプリント力や持久力、アクロバティックなキャッチなど、パワーではなく、脚力や俊敏さといった要素がより強く求められるアルティメット。自らの特性を活かし切れるスポーツとの出会いは、彼のアスリートとしてのポテンシャルを存分に引き出していった。

取材・文 猪狩真一/写真 出町公宏
インタビュー
自分の特性に合っているという感触

photo アルティメットという競技を説明するときはいつも、「フライングディスク(商標名:フリスビー)を使った、アメフトとバスケットのルールを足して2で割ったようなスポーツ」だと言っています。この競技の存在を知ったのは高校生のときで、実際に始めたのは大阪体育大学に入ってからなんですが、それまではずっと、野球で甲子園を目指して頑張ってました。

 野球は好きでやっていたし面白かったんですが、自分自身の能力に合っていないなとは常々思っていました。肩が弱いということがあったり、筋トレをしてもなかなかパワーがつかなかったり、ほとんど脚=スピードで稼いでいるような形だったので。それが、アルティメットを始めてみて、自分の特性にすごく合っているスポーツだなと感じたんです。

 アルティメット=究極という意味の競技名は、『走る・跳ぶ・投げる』の要素がすべて必要なところからきています。ディスクを投げるコントロール、相手をかわす瞬発力や走りきる持久力を要求される。それが自分にはすごくフィットしていましたね。飛び込んでキャッチングするようなダイナミックなプレーもあるんですが、野球をやっていたので前から飛び込むことも足から突っ込むことも苦ではないし、突き詰めれば突き詰めた分だけ、自分が一番だと言えるようなスポーツなんじゃないかなと。

 ただ、走ることには自信があっても、ディスクを投げることにはかなり苦労しました。野球のボールと違って、ディスクはずっと浮いているので、いろんな落下点があったり、投げ方ひとつでどこに落とすかが自在に変えられたりする。それはボール競技をやっていた身としてはカルチャーショックでもあったし、面白さを感じた部分でもありました。だからまずは、走り続けるという部分で拾われて(日本代表に選ばれて)、投げることは日本のトップレベルの人たちと一緒にやるなかで勉強して吸収していった。そうやって成長できたのが良かったと思ってます。

分からなくてもまずは勇気を振り絞って

photo 2004年に日本代表として初めて海外に行ったんですが、そのときに「英語を話せないのは、この競技をやるうえではマズいことなんだな」ということに気付きました。アルティメットはセルフジャッジの競技で審判がいないので(プレー中のファールなどについて選手同士が話し合って解決する)、選手間でいろいろと話をしないといけないんですよ。もちろん日本人以外はみんな英語。当時はまだ大学生だったんですが、何を言われているのかも、何で相手が怒っているのかも分からない。それに向こうが、日本人が英語を話せないことを逆手にとってくる部分もあるので、対等な土俵に乗るためにもまず英語が話せないといけないんだなと。

 でも日本に帰ってくると、最初は勉強したんですが長続きしなくて(笑)。結局、2006年にクラブの世界選手権に出たときにも、また同じようなことを思ったんです。それから、英語を話せる人にどういう勉強をしているのか聞いたりして、時間が空いてるときに勉強するようになりました。自分の知っている映画を吹き替えを消して見たり、簡単な英語の絵本を読んだり。日本に住んでいてアルティメットのチームを作っている外国人の人たちのところに行って会話したりもしています。

photo ただ、海外に行ってすごく思ったのは、向こうの人の陽気さなんです。相手が誰でも関係なく、どんどん話してくるじゃないですか。日本人はそういうとき、どうしてもおどおどしたりして話せなくなってしまう。だから、2008年に世界選手権に行ったときには、向こうの人が話しかけてきてくれたら、分からないながらもジェスチャーを使ったりして必死に話しました。そうすると相手も、ゆっくり話してくれたり、いろいろ教えてくれたりして、それがまたひとつの勉強になっていく。

 英語を話せても、そこの壁ってあると思うんですよね。社会人になって人と話すことが増えたことや、いまやっている営業という仕事が活きているのかなとも思います。まずは、勇気を振り絞って話してみる。分からないながらも進んでいけば何となく通じるんだということが分かれば、もっと話せるようになるだろうし、もっと勉強しようと思えるんじゃないかなと思いますね。

オーストラリアでこれからの自分の成長のために

photo いまは文化シヤッターの社員として、実業団チームである「Buzz Bullets」(バズ・バレッツ)でプレーしています。基本的には何の変哲もない営業マンで、平日はびっしり働いて休みの土日に練習する形です。遠征に行くときなどは仕事を休まないといけないので、他の社員の方にも迷惑がかかるし、肩身の狭い部分もありますね(笑)。ただ、他の社員の方にいろいろと協力していただいているので、仕事の数字も競技の結果も出さないといけないという力になりますね。

 1年目は、仕事との両立をどうすればいいのか分からず、気が狂いそうになりました。仕事で怒られるとそれを競技に引きずって、競技でうまくいかないと今度はそれを仕事に引きずって……。でも去年ぐらいから、自分のなかで仕事と競技の区切りをしっかりつけて、うまく時間配分ができるようになってきました。仕事をするときはガッとやって、休むときは休む。アルティメットも同じです。これができるようになり、仕事では優秀セールス賞をいただき、競技でもいい結果を残せました。

 4年目になった今年(2009年度)は、自分からお願いしてキャプテンをやらせてもらっています。自分のことだけでなく、チームのこと、全体のことを見るようになれば、また新しい自分も発見できるだろうし、違った面から自分の成長を促せるんじゃないかなと。実際にやってみて、いま苦労してるんですけどね(笑)。

 プレーヤー個人としても、まだまだ伸びていけるという感覚はあります。問題はこれから、その伸びる部分をどう探していくかですね。そこに気付くためにも、2010年のクラブチームの世界大会では連覇を狙いたいですし、個人としても、大会で一番注目される選手でありたいと思ってます。


Message-最後に一言!

Dream

やっぱり夢や目標を持たないと頑張れないし、常に上を目指すうえで、夢を持ち続けたい、走り続けたいという想いがあります。それとアルティメットには、日本で一番大きな大会でドリームカップという大会があるんです。協会主催の公式大会ではない、草チームのようなチームも出られる大会なんですが、参加人数は世界最大規模とも言われてます。自分が一番想い続けてきた言葉が名前についている大会ということもあって、すごく思い入れがあるんです。
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プロフィール
photo

松野政宏(まつの・まさひろ)
フライングディスク・アルティメット選手。1983年生まれ、大阪府出身。高校時代まで野球に打ち込み、大阪体育大学に進学後、アルティメットに転向。本格的に始めてわずか2年で日本代表に選ばれ、その後は日本のエースと呼べる存在に成長。世界トップレベルのプレーヤーとして高い評価を受ける。現在は文化シヤッターに勤務し、国内最強チーム「文化シヤッターBuzz Bullets」でプレー。4年目となった2009年からはキャプテンも務め、チームも全日本選手権で11連覇を達成。個人としては、ドリームカップ2007、同2008、東日本社会人リーグ2007でMVPを獲得。

Buzz Bullets(バズ・バレッツ)
1988年、文化シヤッターの社内サークルとして発足。その後、アルティメット界の強豪・近畿大学から経験者が多数加入し、国内唯一の実業団チームとして活動を開始する。1999年に全日本選手権で初優勝を飾ると、その後2009年まで11年連続制覇。2006年には、4年に一度開かれる世界クラブチーム選手権で優勝を果たして世界王者となり、2010年の同大会で連覇を狙う。

Buzz Bullets 公式サイト

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