語学って、頭のなかで翻訳してると絶対に間に合わないですよね。会話してても英文を読んでいても、英語のままで考えて理解して返す、という習慣がつくとすべてがスピードアップする。「読み/書き/話す/聴く」の量をこなして語彙力がついてくると、その経験から自然と回路ができてくるんじゃないかと思います。
大学の課題でも、エッセイをたくさん書かなきゃいけなかったし、講義も、ずーっと集中して聴いていても全部は分からない。一日授業を受けると本当に疲れて眠くなるんですね。そのぐらい、読み書きも聞き取りも、ものすごい量をこなさなきゃいけなかったし、会話も、たくさんの人とできるだけ多く会話するようにしていましたから。コツとかじゃなく、その量と時間が重要なんだと思います。
てっとり早いのは英語しか話せない環境に身を置くことなんですが、日本にいてできるとすれば、友達や先生を相手に、そういう環境を少しでも持つようにすることですね。それと、面白い英語の映画を、英語の字幕つきで見るというのは、非常にいい勉強になります。文字を見ながら同時に発声を聴けて、日常会話の表現も覚えられますから。僕もイギリスではよくやっていました。
MBAを取ったことは、イギリスに1年間いて得たもののなかでは本当にささいなことですね、正直言って(笑)。大きいのはやっぱり、ひとりの人間として視野がものすごく広がったということと、いま世界中でサッカーの仕事に携わっている30人のクラスメイトや、同じコースの卒業生たちとのネットワークです。
海外で生活して初めて、自分が日本人なんだということが実感できたし、どんな分野の話題についても、世界のなかの日本人としてどう考えるべきかという視点が持てるようになったんです。その感覚を言葉で説明するのは難しいですけどね。
そして、1年間一緒に生活した友達というのは何物にも代え難いものだし、卒業生も含めたメーリングリストにひとつ連絡を入れると、世界中のどこからでもバッと返信が来たりする。そのネットワークのなかにいられることは大きいですね。サッカー界のなかにそうしたつながりがあることは、お互いにとって、将来的にも絶対にプラスになることだと思います。 |