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HOME > 英語とアスリート達 > vol.21 畠中恵美

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Athletes and English 英語とアスリート達
畠中恵美
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vol.21 楽しんでやること、それがすべての出発点

ロックが好きでバンドでドラムを叩いていた、スポーツとは無縁だった女の子が、テコンドーを始めて2年で世界学生選手権の舞台に。そこで畠中恵美は、対峙した瞬間に「この人は違う」と感じさせるような世界の強豪たちと出会う。彼女はそのとき、「こんな人たちと試合ができるんだって、すごく嬉しかった」のだと言う。敵の強さに喜びを感じ、自分の知らない世界に飛び込むことを楽しむ。その徹底的に前向きなメンタリティが、彼女を日本屈指のテコンドー選手へと成長させ、語学の達人へと変えていった原動力だった。

取材・文 猪狩真一
撮影 出町公宏
インタビュー
アクション映画のような蹴りに衝撃を受けて
photo テコンドーを始めたのは私が17歳のときで、高校3年生でした。小学生の頃からアメリカにすごく興味があって、住んでみたいとも思っていたので、護身術的な意味もあって何か格闘技をやってみたいなと思っていたんです。でもそれまでは、スポーツというより音楽が好きで、バンドを組んでドラムをやってました。

 きっかけは、弟がやっていたテコンドーの試合を見に行ったことだったんですが、テコンドーの蹴りって、もともとイメージしていた相手を痛めつけるようなドスドスッという蹴りではなくて、クルクルクルッと回転して、その回転が終わったかと思うと相手が倒れているという、アクション映画のような感じだったんです。衝撃でしたね。「いったいどうなってるんだろう」と気になって気になって仕方がなくて、次の日にはその道場に見学に行ってました(笑)。

 テコンドーって蹴りの種類がたくさんあるんですけど、練習を始めた頃は、毎日ひとつずつできることが増えていくのが楽しくて。試合に出るつもりもなかったし、女子の試合があるとも思ってなかったんです。でも最初の試合に出たのはけっこうすぐで、始めてから1年経ってませんでした。それなのに、「負けるはずがない」っていうすごい変な自信があったんですよ。道場の先輩たちが日本のトップクラスの方たちで、しかも全員男性だったので、その人たちと練習してるのに女性に負けるはずがないと。ところが、1回目の試合でボコボコにやられてしまって(笑)。それから、取り組み方もものすごく変わっていきましたね。

海外でも物怖じしない度胸は仕事の経験から
photo 大学(関西外国語大学短大部)には、英語とスペイン語を勉強したくて入りました。アメリカに住んでみたいという気持ちと、音楽が好きだったので、「このアーティストはどんなことを歌ってるのかな」ということに興味があって。

 卒業してからは、仕事をしてテコンドーをしてという感じで、英会話学校に通うような時間もなかったので、外国から日本に来ている留学生と友達になったりして、時間があれば常に英語で話す練習はしてました。その代わり、私は日本語を教えるからと言って。あと、けっこうひとりで旅行にも行きましたし、そのときに現地のテコンドーの道場を探して飛び込みで練習させてもらったり(笑)。NHKの語学講座や当時ラジオで放送されていた『百万人の英語』も活用させてもらってました。

 それと、96年から4年間ほど、自分でアパレルのお店をやっていたんです。服の買い付けで、韓国や香港などいろんな国に行かせてもらって、それで度胸がついたというか、海外でも物怖じしなくなったというのはあるかもしれません。コストをかけて行った以上、手ぶらでは帰れないし、やるしかないと(笑)。英語だけじゃなく韓国語も、買い付けのときだけじゃなく、テコンドーの強化合宿を韓国でさせてもらったりしていたので、韓国の選手と仲良くなって教えてもらったりもしてましたね。

遠征中のケガが生んだ医学英語への関心
photo 私の戦い方はずっと、微妙な試合をすると絶対に負けるというような、判定に不利な戦い方だったんです。そこで、海外で経験を積んで、圧倒的に勝てるようにようになりたいと考えて、03年、04年とヨーロッパに行きました。2週間おきに試合に出ながら、その間の2週間はみっちり、いろいろな国のナショナルチームに頼み込んで練習させてもらったりしていました。

 04年にオランダで大会に出たあと、遠征に来ていたキューバオリンピックチームに入れてもらって練習をしていたんですが、そのときにアキレス腱を切ってしまったんです。キューバ人に病院に連れてもらったんですが、私のたどたどしいスペイン語では話をするのが大変でしたね(笑)。そのときの経験から、ただ何となく英語を勉強するんじゃなく、医学英語を学びたいという興味が出てきたんです。

photo そこで、日本に戻ってリハビリをしたあとに、00年にも3か月間留学したことのあったハワイで、現地の病院の整形外科でボランティアをさせてもらいながら、大学で医学英語の授業を3か月間聴講しました。勉強してみて初めて分かったんですが、医学英語は主にギリシャ語とラテン語が基本になっていて、違う言語を勉強するような感じでものすごく大変でした。しっかり予習復習をしたわりには、テストの点とかすごく悪くて(笑)。でも、医学英語を学ぶことで、自分がオランダで助けてもらったように、自分も海外で困った人の助けになれればいいなと思っています。

ようやく取り戻した、テコンドーを楽しむ気持ち
photo  いまは、来年のオリンピックに行きたいという気持ちも半分ありながら、でもそもそも私は、オリンピックに出ることじゃなくテコンドーに惹かれて始めたんだよなあという気持ちにもなっています。最近、古武道の先生や総合格闘家といった方たちと出会ううちに、考えが変わってきました。

 特に去年は、負けたらいけないという気持ちが強くて、10か月ぐらいスランプだったんです。ポイントに執着し過ぎていたんですね。この蹴りはポイントにならないとか、勝つためにはこういう動きをしなければいけないとか。そういったことにとらわれて、テコンドーが全然楽しくなかった。いま思えば勝てなくて当然なんですけど、スランプにハマッているときは自分では分からないんですよね。「この蹴りがコンマ5秒遅れてるから負けるんや」とか(笑)。

 そうじゃなく、どうやったら自分は楽しいのか、どの蹴りが決まると楽しいのかといったことをイメージしてやるようにしたら、また勝てるようになったんです。やっと初心に帰ることに気付けたというか。こんなに気付かないとは、私も鈍感ですよね(笑)。だからいまは、またテコンドーが楽しくなってきてるんです。

Message-最後に一言!

「You can do it!」

「みんな誰でも頑張ればできる」ってことですね。「あの人はできるけど私はできない」ではなくて、違いは「やるかやらないか」だけだと思いますから。それとこの言葉は、私の大好きな曲、テリー・デサリオの『オーバーナイト・サクセス』のフレーズでもあります。この曲を聴くと元気が出てくるんです。
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プロフィール
photo

畠中恵美 (はたなか・めぐみ)

テコンドー日本代表。1973年生まれ、大阪府出身。融心館東京支部所属。高校3年でテコンドーを始め、2年後、関西外国語大学短大部に在籍中の92年に世界学生選手権で3位入賞。97年にはUSオープンを制し、日本人として初めて海外大会での優勝を果たす。02年には全日本選手権に優勝。03年〜04年はヨーロッパ各国を転戦し、パリオープン3位、ザグレブオープン優勝、ジャーマンオープン3位などの成績を残す。04年にアキレス腱を断裂して8か月のリハビリを余儀なくされたが、05年の世界選手権日本代表選考会で優勝、見事に復活を果たした。

→ 道(TAEKWONDO MEGUMI HATANAKA)


<取材にご協力いただいたお店>

ベンズ・カフェ
(ベンズ・カフェ)


高田馬場駅近くにある外国人のお客様も多い居心地のいいカフェ。
一番人気は、ハートのカフェラテ。ホームメイドのニューヨークチーズケーキやマフィンも人気です。キッシュやミートローフなどのお食事もおすすめです。

電話: 03-3202-2445
営業時間: Sun-Thu 11:30〜23:30 Fri&Sat 11:30〜24:30
URL: http://www.benscafe.com/

ベンズ・カフェ

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