ビーチバレーはブラジル、アメリカが世界の2トップと言われています。次いで、ドイツ、スイス。そうした国では選手層も厚く、国内試合の段階から世界レベルで試合をしているような状況です。日本も最近はだいぶ新しい選手が増えてきて、選手層も厚くなりつつあります。国内の練習や試合環境が整っていれば、僕自身も国内での活動に重点を置けますが、そうはいかないのが実情。そのため、海外へも遠征して、転戦する日々を送っています。
遠征に出れば、3カ月間は滞在することもしばしば。僕は英語が得意とは言えないですが、英語しかない環境に身を置けば、次第に耳が英語に慣れてくるものです。そして、お互いにビーチバレーをしている選手同士。相手の話の内容が100%は理解できなくても、だいたいは理解でき、心通じ合えるものですよ。直接、面と向かって会話をしていれば、その場の状況でどんな話をしているかはわかるし、自分なりに予測して会話を進めることもできます。難しいのは感情を補足しながら話すことですね。日本人は相手を推し量って会話することに慣れているので、海外の人たちのように感情をあらわに表現することが難しいんでしょうね。
遠征先では、海外の選手たちとの交流が盛んです。携帯のメールで「一緒に練習しよう」と呼びかけることもあるし、練習後にホテルで食事をしたり、オフの日には遊びに出かけたり……。メールは文字として英語に触れられるので、耳から覚えた言葉の場合は特に「この言葉はこんな使い方もあるのか」「文字ではこう書くのか」など勉強になることも多いですね。
海外の選手たちと実際に触れ合ってみると、それぞれの国民性が表れて面白いなと感じることもよくあります。カナダの選手などは建設的な意見を述べたり、言葉が通じないでいる日本人に救いの手を差し伸べてくれたりと僕にとっては頼りになる存在です。ブラジル人はいつも陽気に場を盛り上げてくれます。そんな中で、「繊細さ」や「律義さ」「思いやりの心」といった部分が日本人の良さであることを改めて感じました。国際試合という場は、そうした日本人らしさと日の丸を背負ってプレーするというプレッシャーもあり、国内の大会とは違ったコンディションで臨むことが多く、目に見えないストレスを感じることもあるものです。 |